HDR・DTT・ADL・OLO・BSS(意訳:デジタル処理でアレする

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今回、露出は揃えず
カメラ側のAEに任せている

 右にある明るいライト光源と
 中央にフィギュア
 左に黒いブラウン管テレビと黒いブラモデル

このような輝度差の大きな写真で、
暗所ノイズやDレンジを補整するカメラの機能が
どのような振る舞いをするかを観測する

 

■OLO(オートライティングオプティマイザ)


キャノンAEは
明るい場所に引っ張られて、暗い場所が潰れてしまう。


キャノンOLOは
暗い場所を引き上げようとしている
通常撮影では拾えてた明るい場所の濃淡が完全にトンでいる

 

 

 


OLO
今回に限らず、使ってみての感想だが
OLOは、暗所を引き上げるというより、
無理に明るい箇所を拾おうとして、全体が暗くなってしまう傾向を感じる

露出調整自体が不自然なので、何とも比較し辛いが
デジタル補正(トーンマップ)自体は自然な印象を受ける

 

■ADL(アクティブDライティング)

このカメラは、(これはレンズ側の問題だが)
フレームに強烈な光源が入るとゴーストが発生している
フレアやブルームにも弱い


AEは割と素直に全体を拾おうとしている(評価測光)


試しにスポット測光にすると
 今回はADLの比較の為に全体評価測光を使用したが
 普段多用する中央スポット測光でも撮影してみた
 (ADLは評価測光が推奨な為)


ADL
 通常時と比較して、
 左の暗い部分は細部の情報が増えて、
 右のライトの輪郭もクッキリしている
 だが全体的には殆ど印象の変化は無い。良く言えば自然な補整だ

 以前の30MSの撮影比較では、デジタル処理の補整がキツイ、と感じたが
 極端な光源が入ると補整してくれない印象

 

 


ADLは、機能ON、OFFで
露出が極端に暴れる事無く、自然な補正の範囲に感じる。

ただし、有効で効果が高い一方で
デジタル補正(トーンマップ)は、いかにも処理してますという特徴が絵に出てしまう

予備知識が無ければ自然に見えるかもだが
デジタルCGに詳しい人間には違和感がある
(このあたりは、デッサン厨と同じで、知ってると余計気に成る、系の問題であり
 分からない人には難癖レベルの問題かもしれないが・・・)

 

 

■ドラマチックトーン


通常 アナtyラ 顔にフォーカス


P ドラマチックトーン (Notアートモード


ドラマチックトーンは、
ADLやOLOに相当する機能の類型で
一回の撮影でデジカメが拾ってきたRAWのゲイン情報を
幅イッパイに使ってギリギリ256枠に詰め込むデジタル補整技術で

XZ-2のソレは、常用するADLやOLOとやや性格が違い
お遊びに近いトイフィルターの一種的なポジションに
機能メニューが配置されている(笑)

それだけの本機能の効果は劇的であり、
イカにも!な効果の強さを実感できる。

 

 

 

■HDR


シーンモード (HDR逆光補正  コレ一番見づらい… EosX5のOLOと似た状況


HDRは
複数毎を撮影して合成する事で逆光補整を実現している機能。

本機能もオプション設定の機能ではなく
「単独の撮影モード」として独立しており
PASMモードでは使用できない。
ドラマチックトーンともども、メインで常用する事を想定していない
類のお遊び機能の一種と見受けられる。

オリンパスのソレは、
ニコンのベストショットセレクターやノイズ耐性と異なり手振れ補整目的ではない為か
連射した写真を合成すると大概ブレてやや甘くなる

 ・
 ターゲットファンドが上手く目標を拾わないのか
 輝度差の大きな構図では、Dレンジを広げている割には
 全体の絵作りが上手く行っていない印象を受ける
 通常撮影時には切り捨てていた部分までを無理に拾おうとして
 本来の被写体部分が潰れてしまっているのかもしれない

 

■BSS・夜景合成

 例えば、カメラAEが露出1秒と判断した場合
 ↑BSSはバッファの続く限り1秒で連射し、一番クリアな写真を保存する
 ↓夜景合成は1/4にシャッター速度を上げて4枚連射し、合成して1秒にする

本機は初心者向けのオートマカメラであるが故に
撮影者の腕不足を強力にサポートしてくれる

超強力な手振れ補整により殆どの場合の手振れは何とかしてくれるが
残念ながらAFは補整してくれない

 

 

 

■一覧比較

OLO
ADL
ドラ
HDR
BSS
夜景合成


よく見ると左のブラウン管テレビに反射して部屋と私が映りこんでいます(笑)
コントラスト上げて見ないように注意してください
カメラ分析の為に我が身をさらす自己犠牲の精神にご感動ください(自滅)

 

ただコレらは、当然ながら、
それぞれの映像エンジンで得意な構図や苦手な処理があるので
今回のテストの題材がたまたまこの結果だったダケであり
双方の優劣は簡単には判断できないのだと補足(逃げ)させてもらいたい。

 

 

 

仕組みは理解していても、実際に使うと印象が違ったり
似たような機能が色々有ってゴッチャになったり
長く使っていると印象や思い込み、忘れる部分も出てくる

ここら辺で改めて各社の機能を比較して
どの機能が自分の使い方に合っているのか?
次回選考時に、どの程度重視するべきか?などの
判断基準として役立てたい考えだ


無論、たった1機種、しかも古いカメラ、
更に言えば安物低グレードを比較した所で
各社の傾向を語ろうなんてつもりは更々無いが

こういう部分はネットの評判や雑誌記事よりも
自分の経験上の知識を重視したい

一個人の目で見た経験値などたかが知れていると軽視する人も居る
総数が少ないからバイアスが掛かって偏る、というのは正しい。
しかし、自分の持っている知識が全て他人経由のモノに成ってしまうと
情報を判断するだけの基礎知見が得られなくなり
結果としてバイアスで偏りやすくなる。

これはプログラム開発でも、絵を描く時でも、野球でも同じである。
実地を踏むなら人に聞け、本を読むなら体験せよ、だ
多少違うが同じ様な事を習た気がする。

 

ページ作成: 2025/ 5/ 22  (最終更新: 2025/ 5/ 23)

 

※画面は開発中の物です
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