F値比較3

F値とボケ量とズーム(広角/望遠)の相関関係

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前回、コレについて調べたと思ったが、また分からなくなった・・・

ズームしたら暗くなる??

画角が狭くなる=取り込む光の量が減ってる=暗くなる筈
だからF値が下がる、と思ってたが・・・??
ソレを考慮したF値に成っている、と考えてたが。 ※A

しかし、同じF値なら同じボケかたである筈、という理論も成り立つ? ※B

いや、ズームしても、FとSSが変化しないのは
前回の検証で分かってた筈・・・
答えはわかってるが、これ、どういう理屈だ??

 

 

同じF値でもボケが違う可能性があるな
F値は絞りの物理位置ではなく、明るさの概算から求めてる??
つまり、ズームで望遠に寄ると、同じ絞りバネの大きさのままでも、F値が上がる?

 

 ※A と ※Bは両立しないと思って居た。

「ズームしても、FとSSが変化しない」のは前回の検証で分かってた
ので、※Aであり、※Bには懐疑的であった

しかし今回の検証の結果
同じF値であれば、広角でも望遠でも、同じ様にボケると分かった。
被写体に対しての比率、の場合(写真全体に対しての比率の場合は、望遠の方がボケる)

これはつまりデジタルズームや、トリミングと同じで
要は、ズームしても、絞りバネの物理位置は変化していない事を意味する。


しかしコレはおかしい
ズームで望遠に寄れば、画角の変化により、取り込む光の量は減るし
F値やSSが変化する筈である

F値やSSが変化しない事は前回の検証で判明している
これは、望遠で減少した光の量を、レンズ側で自動的に絞りを開いて補整しており
この補整込みでの、取り込む光の量を基準として、F値が決定されている、
と考えていた

また、レンズのスペックが、広角と望遠端でF値が異なるのも
この、取り込める光の量が減るのでF値が上がる
(=F値は光の量基準である。=物理的なハネの穴の広さではない
 =ボケ量は同じF値でも変化する事がある)
からだと想定したのだ


だが、今回までの検証で
 ・望遠で取り込む光の量は減る筈である
 ・広角と望遠でF値・SSは変化しない
 ・広角と望遠で、同じF値なら、ボケ量は同じ(=絞り羽の物理的位置が変化しない)
という事が判明している

しかし、これは、ドウ考えても全てを同時に成立させるのは、理屈が通らない。
通らないが、現にそうなっている・・・

例えばだが、レンズ内部の、私には理解できない複雑怪奇な設計技術により
それを達成している・・・とかでもない限りは、有り得ない事が起きているのだ

 

理解の再確認の為に検証したつもりが
逆に謎が増えてしまった・・・

「現象」と「結果」だけは明白なのに、
それを結びつける過程の部分が、完全に理解不能で
既知の範囲の物理法則、科学現象では説明できない何かが起きていて
ソレがソウは成らんやろ!という違和感がずっと付いてくる

言葉として(ネットで良く見る説明レベルの知識は)知ってはいるが
それ、本当に理解して説明してるのか聞きたくなるレベルの謎だ
本当に現代科学で解明できる技術なのか!?

多分理解できなくても「そういうものだ」と思っていれば
撮影するだけなら何も問題は無いのだが
仕組みが理解できない・・・スッキリしない

 

 

 

■同じF値で、ズームを変える(広角端と望遠端で撮影)

 電池の側面(下部の定規の0cm付近)でピントを合わせる。
  A.等倍(写真のサイズ)で比較
  B.被写体比(撮影物の実寸距離)で比較)

 

A.等倍(写真のサイズ)で比較

  
左_100_f5,6_27mm(1,0 f5.6に固定 広角端
右_60_f5,6_82mm(2,9 f5.6に固定 望遠端 F値が同じ場合

 不一致。望遠側の方が大きくボケている。

 

B.被写体比(撮影物の実寸距離)で比較)

  
左_100_f5,6_27mm(1,0 f5.6に固定 広角端
右_60_f5,6_82mm(2,9 f5.6に固定 望遠端 F値が同じ場合

 不一致。望遠側の方が大きくボケている。

 

 

■同じF値Bで、ズームを変える(広角端と望遠端で撮影)

   

左_0743_20_f10_82mm(2,9 f10 で望遠
中_0744_30_f10_27mm(1,0 f10 で広角

右_0745_200_f3,5_27mm(1,0 
上記の例で使ってないパターン(望遠では使えないf3.5を広角で撮影)

 

●等倍(写真のサイズ)で比較

 これはつまり、センサーのサイズに対して、どの程度の
 集光点の交差リングが実寸を得るか?という比率に成るので
 見た目の比較上、同程度のボケ量を得るというのは、F値の基準が
 何を数値化したものか?という考え方によってはありえる話です。
 逆説的にこの結果から、Fが物理サイズであるのか、計算上の光量なのかを
 類推する事を目指します。

   

左_0743_20_f10_82mm(2,9 f10 で望遠
中_0744_30_f10_27mm(1,0 f10 で広角

右_0745_200_f3,5_27mm(1,0 (参考)

 写真の画像サイズの比率で比較
 F10だと分かりませんね・・・
  一番右は参考ですが、仮に最大まで絞りを開いてボケさせても
  この構図ではココまでしかボケないので、比較検証の条件設定が
  悪かったかも。
   ↓という訳で改善点を探して次に行きます

 

■F値を開放端にして(物理的な羽位置が同じと仮定して)ズームを変える例

 仮説が正しければ同じボケ方に成る筈(被写体の比率で、画面比ではなく)

  
左_250_f3,5_27mm(1,0 F開放端
右_100_f5,6_82mm(2,9

  同じボケ具合・・・に見えなくも無い。ちょっと怪しいですね

●等倍(写真のサイズ)で比較

  

   写真で見た時は、同程度のボケかたに見えた為に
   この仮説が正しいのだ!と認識して後の検証を進めましたが。
   しかし改めてPC上で拡大して、正確に寸法を揃えて比較すると
   確実に同じと言えるか?少々怪しい気がしてきました
   という訳で↓に行きます

 

   
 左_320_f3,5_27mm(1,0 F開放端
 中_200_f4,8_48mm(1,7
 右_100_f5,6_82mm(2,9

 追加の検証。・・・あかん。
 明らかにズームした望遠の方がボケが強くなっている様に見えます

 

●等倍(写真のサイズ)で比較

   
 左_320_f3,5_27mm(1,0 F開放端
 中_200_f4,8_48mm(1,7
 右_100_f5,6_82mm(2,9

  定規に黄色い光の写り込みがあります。レンズの特性か?何かの反射?
  と思って色々試して調べたのですが、低確率で再現せいがあるので
  よ〜く考えたら、後ろに置いてるプラモデルの金鍍金の反射ですね…愚かw
   (後顧の憂いを絶っておかないから〜)

 

  仮説、実験、分析、検証→ 次の仮説・・・この繰り返しですね
  昔「100回失敗して最後に一回上手く行けば成功なのだ」といった人が居ますが
  その人は皆から馬鹿にされたそうです。まあ私なんですけどね
  同じ事を偉人が言えば名言になった事でしょう。結果が全て。言葉に意味は無い

 

 

■同じF値の場合、広角と望遠でボケが変わる??

 同じF値に揃えて、それぞれ、広角端・望遠端で撮影した2枚である

  

 これを、
 部分拡大して「被写体に対する比率」でドレだけボケているか?
 を比較する

 (これが 追加撮影の DSC_0751 752 か?
 
 左80_f5,6_82mm(2,9   右125_f5,6_27mm(1,0

改めて撮影すると、
同じF値だと
ズームした時の方が凄く「ボケる」
事が判明


これにより、
実質
広角のF3.5は、望遠のf5.6と同等だと分かった
恐らく、広角時のf3.5の絞りバネの位置が、望遠時のf5.6と相当なのだろう

つまり、F値とは、光の量が基準であり
物理的な広さでは無いと言える


考え方を変えれば
ズームすると絞れなくなるのでボケにくいのだと思って居たが
ズームして
望遠でも広角でも(F値が異なっても、開放端であれば)同程度にボケる事が分かった。

 

  ↑っとこの時は写真を見て、その様に分析していたのですが。
  後日、ページに纏めようと画像を加工して
  縮尺を揃えてよ〜く見比べてみると
  若干、想定とは異なる検証結果に見えて
  確実に同じとするには、いささか疑問の残る結果となった

 

■まとめ

明るさ 広角のf5.6は、望遠のf5.6と同等(F値は明るさで決まる。ズームしても固定

ボケ 広角のF3.5は、望遠のf5.6と同等
(ボケは絞りバネの物理位置に依存。広角f3.5=望遠f5.6は物理的には同じハネ位置

 

 

・追記

上記はあくまで、同一地点から、カメラ側の数値だけを変化させて
撮影した場合の比較である。

例えば、「望遠で撮影した場合」と
「広角にして同程度の大きさになるまで被写体に接近して撮影した場合」の
比較をする場合は、また事情が異なる。

ピントの位置が近くなれば、当然、被写界深度が浅くなりボケが大きくなる為だ。

これはF値とズームの関係だけでなく、
カメラと被写体とボケさせたい物体との距離関係、
センサーのサイズと、レンズ前面の有効口径が比較に必要に成ってくるため、
今回は検証から外して考えている

 

 

 まとめ2?
組み合わせ?

F値数値 広角・望遠? 実寸(被写体)
絞りバネ位置 写真・画面比

結局、
 広角(F数値a) × 望遠(F数値b) × (実寸or画面比)
の組み合わせしかないので
(1)aとbを数値でそろえる (2)aとbを最大(物理位置)でそろえる
の2パターン×2パターン(実寸or画面)で4パターンしかない

広角・望遠F 比較
F値数値 実寸(被写体) 望遠の方がボケる
F値数値 写真・画面比 望遠の方がボケる
絞りバネ位置 実寸(被写体) 同じに成る
絞りバネ位置 写真・画面比 望遠の方がボケる


広角f ボケ大 望遠f 比較方式
数値 5.6 < 5.6 実寸(被写体) 望遠の方がボケる
数値 5.6 < 5.6 写真・画面比 望遠の方がボケる
羽位置 3.5 = 5.6 実寸(被写体) 同じに成る
羽位置 3.5 < 5.6 写真・画面比 望遠の方がボケる


 ↑広角がわの3.5→5.6の様に、望遠側も5.6→??すれば、広角5.6と実寸が同じに?
・ズームと開放Fの変化に相関があるか?ズーム画角から計算でf値やボケを算出可能?
3.5 5.6 広角と望遠のf値
12.25  31.36 乗算して面積に
 3倍→36.75 微妙に一致はしないので分かり辛い・・・

18mm→55mm 3.055倍

開放Fは、画角のみでなく、レンズ設計に依存するモノと考える。
物理法則に依存するモノではないので、必ず一致するとは限らないと
予測される。

 

 


昨今、AIが何でも検索して答えてくれるのだろうが。

答えを聞いても、知った事には成らない。
考えて理解しなければ、技術として使いこなせない。

昔分かってた事でも、分からなくなっていく

考えを纏めて整理して
再検証して自分自身に教えるのだ。訓練になるはずだ。



以前は主に自分の機種の特性だけ理解していれば、感覚的に理解できていたが
最近は撮影の頻度が減ってる事に加えて、
複数の機種を使い分けているので、理屈について、もっとしっかり理解しようと
思ったのだ。

あの頃は短焦点だったり、通しF値だったりして
ズームとFの関係は
漠然と、知った気に成って
自分のカメラの事しか分かってなかった、のかもしれない

特にコンデジ時代には、カメラを買い換えるとセンサーサイズが変わる関係で
焦点距離やF値によるボケ感が「以前と違って当然」と思っていて
機種間の相関や、レンズによる変化などを、余り深くは考えていなかった
といわれれば、そんな気がする。

 

思わしい結果が得られず、事前知識とは異なる結果となり、不調
今回の実験は、手持ち撮影なので多少誤差が無いとも言い切れない

今回は一旦切り上げて、後日改めて条件を整えて検証を行いたい

もう2週間以上掛かってるし限界だろう
細切れ作業で頭からドンドン逃げていく

 

ページ作成: 2025/ 6/ 14  (最終更新: 2025/ 6/ 16)

 

※画面は開発中の物です
掲載されている情報は変更される可能性が有ります。

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